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コグレブログ

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「老人と海」アーネスト・ヘミングウェイ
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    「老人と海」
    アーネスト・ヘミングウェイ
    (18991961)著、

    福田恆在訳、新潮文庫、1966年発行

    福田恆在(1912東京生れ〜1994)、東大英文科卒、評論・翻訳・劇作・演出、芸術院会員

     ベルナール・ファイは「アメリカ文明論」のうち
    ・・・・・アメリカは、たんに空間があるだけだ。
    ヨーロッパの諸国には時間のうえに築かれている。
    ・・・・・国民たらしめた力は、かれらの過去ではなく、それはかれらの未来である。
    ・・・・・ヨーロッパは・・・・・・文明の成功そのもののために窒息しそうに感じていた。・・・・・そしてアメリカを発見したのである。


    われわれが往々にして個性と考えがちなものは、・・・・・特殊な過去の環境によってつくりあげられたものなのであります。
    ・・・・・ある特殊な過去の経験を背負っているひとりの個性が、べつの経歴を背負っている人物や環境と出あって
    生きにくさを感じながら、悩むことによって、ますます自己の特殊性を、いわば個性を発揮するのがおもしろいというわけであります。


    アメリカ人の脳裏には、・・・・現実にたいする大きな信頼があります。
    ・・・・・・憂うべき事態が起こったとしても、長いあいだに養われた広大な空間への脱出の希望が、けっしてかれらを絶望させない。
    あらゆる社会問題は・・・・・解決可能なものとしてのみ存在するのです。
    それに反して、
    ヨーロッパでは、社会はつねに個人の意思を阻害するものとしてとらえられる。
    社会問題はむしろ解決不可能なものであって、ひとはそれにぶつかると、・・・・・・個性と時間のなかに逃避せざるをえないのです。


    問題はあるが、人間はいない。
    社会は存在するが、個人は存在しない。
    ・・・・おなじアメリカという国に棲む人間どうしの関係にすぎず、そこにはすこしも個人的な悩みはない

    人間と人間との結合のしかたについても、また空間の原理がはたらいているわけです。
    ・・・・・・深い歴史的背景をになっていないとすれば、結びつくのもかんたんでしょうが、離れるのもぞうさない

    自己の苦痛や情念にたいして、しいて他人事のような無関心をよそおうことであります。

    ・・・善も悪もない、
    要するに人生は強いもの勝ち、負けることが最大の悪徳だ、
    ・・・・勝ち抜き、生きぬくこと、これがヘミングウェイの登場人物の唯一の掟であるかのようにみえる。

     

    だれか話し相手がいるというのはどんなに楽しことかが、はじめてわかった。
    自分自身や海に向かっておしゃべりするよりはずっといい。
    ()

    | ヘミングウェイ | 17:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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