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コグレブログ

小暮工業株式会社によるブログです。
「殉死」司馬遼太郎
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    「殉死」司馬遼太郎
    文春文庫、2009年発行、1978年刊行

    司馬遼太郎(1923大正12年大阪市生れ〜1996)大阪外語大蒙古語科卒、直木賞菊池寛賞吉川英治賞日本芸術院恩賜賞読売文学賞朝日賞日本文学大賞大佛次郎賞文化功労者文化勲章


    男がどのような女を妻として迎えるかは偶然かもしれない。しかし、聡明な女性を選択した人生の帰結は、どこか劇的な必然があったかのような印象を時として与えるのだ。

     

    精神主義は多くは無能な者の隠れ蓑であることが多いが、乃木希典のばあいにはそういう作為はない。しかしながら歴史の高みからみれば、結果としてはそれと多少似たものになっている。

    「自分の生涯は案山子である」

    日本陸軍の慣習は、司令官の能力を棚上げするところにある。作戦のほとんどは参謀長が立案し、推進してゆき、司令官は統制の象徴であるという役割のほか、作戦の最終責任をとる存在であるにすぎない。


    死は自然死であってはならないという、不可思議な傾斜が乃木希典においてはじまったのは、よほど年歴がふるい。かれは最後にその意思的な死を完成させるのだが、むしろこの傾斜がかれの生きつづけてゆく姿勢を単純勁烈にささえていたともいえるのではないか。

    陽明学派・・・おのれが是と感じ真実と信じたことこそ絶対真理であり、それをそのように己が知った以上、精神に火を点じなければならず、行動をおこさねばならず、行動をおこすことによって思想は完結するのである。・・・・行動をともなわぬ思想というものを極度に卑しめるものであった。・・・・至純さを尊び、結果の成否を問題にしない。


    陰性で暗い印象の教育者などあってはいいものではない。

    希典は帝にとって誠実の提供者であり、誠実はときとして滑稽感をともなう。


    静子「いでまして帰ります日のなしと聞く 今日のみゆきにあそぶ悲しき」


    電車に乗っていると、すわろうとおもって、そのつもりで鵜の目鷹の目で座席をねらって入ってくる。ところがそういう者はすわれないで、ふらりと入ってきた者が席をとってしまう。これが世の中の運不運というものだ。
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    | 乃木希典 | 16:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |